暑い夏がようやく落ち着いて、秋風が心地よい季節になってきましたね。
今回は「読書の秋」をテーマに、ポルトガル語関連の書籍を紹介します。
ポルトガル語を習っている人も、これから習おうと思っている人も、ポルトガルに関係する書籍を読んで、よりポルトガルの魅力に触れられる絶好の機会です。
ポルトガル語を極めるのに欠かせない文法書から、まずはポルトガルを知るための歴史本や翻訳された文学本、ビジュアルから入ることができる写真集、レシピから攻めるのもよし!
この秋だけでは足りない?! ポルトガルブックスの魅力を紐解いていきましょう。
ポルトガル語学習にオススメの文法書
文法書と聞くと、どうしても堅いイメージと『難しそう…』と思ってしまいますよね。
どの言語にも言えることですが、新しい言葉を学ぶのはとても根気が要りますし、せっかくなら楽しく学んでいきたいですよね。
ポルトガル語は、発音に関しては比較的ルールが分かりやすいのですが、文法に関しては、英語と比べても動詞の活用があったり、名詞に男性形と女性形があったりと覚えることがたくさんあります。
この説明だけでも、ポルトガル語は少しハードルが高いと思ってしまうかもしれませんが、分かりやすく、丁寧に解説してくれている文法書があるので、大丈夫ですよ!
まずは、ポルトガルのポルトガル語を学ぶ人たち待望の文法書を2つ、紹介します。
ポルトガル語の文法書は全般的に、ブラジルで話されているポルトガル語がメインのものがほとんどでした。
いわゆるヨーロッパとブラジルのポルトガル語の間には、同じ単語なのに意味が違っていたり、文法の用法も構造が異なっていたりと、意外に違いが大きいのです。
こちらの文法書では、ブラジルのポルトガル語を経由せず、ダイレクトにポルトガルのポルトガル語が学べます!
『ポルトガルのポルトガル語』(白水社)内藤理佳・著 (2019)
ポルトガルで話されているポルトガル語の文法が、アルファベッドや発音などの「第一歩」から中級程度の難しい時制や用法まで、丁寧に解説されています。
CD付きなので、ポルトガル語の生の発音や、普段の会話の雰囲気を何度でもリスニングできちゃいます。
どうしても、文章ばかりを読んでいると行き詰ることもあるので、耳からも学習できるのはいいですよね。
用法ごとに、ポイントがしっかりまとめられているので、着実に理解して次のステップに進めます。
表紙のポルトガルタイル『アズレージョ』の青色が鮮やかで可愛らしく、モチベーションもアガる文法書です。
詳しくはこちらから → ポルトガルのポルトガル語 – 白水社
(他にも、ポルトガル関連書籍が白水社から出版されています。)
『増補改訂版 基礎 ポルトガル語文法』(西東舎)彌永史郎・著(2022)
ポルトガルのポルトガル語専門の文法書で、大学の授業の教材として長年使われていたものが、オンデマンド注文(注文販売)の形で一般向けにも出版されるようになりました。
ルールだらけの文法を並べるのでなく、近年の研究データを基に、現在話されている実態に即した話法や文法を重視した造りになっています。(ホームページの本紹介より)
例題や練習問題が多く、さまざまなシーンで使える表現が多く掲載されていて、比較の意味で、ブラジルのポルトガル語との違いが書かれているのも特徴です。
発音学や言語学の知識も身に付くので、文法書というだけではなく、とても読み応えのある内容になっています。
詳しくはこちらから → 西東舎(せいとうしゃ)(オンデマンド注文になります。)
続いて紹介するのは、ポルトガル旅行までに、しっかりポルトガル語を勉強したいけれど、そんな時間は取れない・・・でも、何もないのは不安という人にオススメの書籍です。
旅のさまざまなシーンで使えるポルトガルのポルトガル語をイラストで分かりやすく紹介している「旅の指さし会話帳シリーズ」。その名の通り、その言語が話せなくても、指をさすだけで現地の人とコミュニケーションが取れてしまうんです!
『旅の指さし会話帳 52 ポルトガル』(情報センター出版局)くりかおり・著 (2014)
基本的なあいさつやホテル・レストランで使えるフレーズなど、ポルトガルの観光地情報も載ったポルトガル旅行に必携の一冊です。
「こんな時、何て言えばいいの?」
緊急時やトラブルに遭った時は、とっさに言葉が出てこないこともありますよね。
そんな時、この一冊があれば心強い味方になります。
もちろん!指をさすだけでもOKですが、余裕があればポルトガル語のフレーズにカタカナがふってあるので、実際に声に出してみて、現地の人との会話にチャレンジしてみたくなる、チョット背中を押してくれる一冊です。
イラストもとても可愛いので、読み物としても一冊読めば、ポルトガルの国情や有名人、旅行の際に気を付けることが一目で分かります。
詳しくはこちらから → 旅の指さし会話帳52ポルトガル(ポルトガル語)
ポルトガル語を学ぶには文法書以外にも、まずたくさんのボキャブラリー(語彙力)を身に付ける必要があります。最後に、その為のマストアイテム「辞書」を紹介します!
ポルトガル語圏のポルトガル語がオールマイティーな辞書がこちら ↓↓↓
『現代ポルトガル語辞典(3訂版)和ポ付』(白水社)(2014)
ブラジル・ポルトガル・アフリカのポルトガル語を約6万語収録。
ポルトガル語がパッと思いつかなくても、日本語で探せる有難い日本語検索ページ付きです。
単語には発音記号や複数形、名詞の性なども載っていて、基本から応用の意味まで充実の情報量。
ブラジルとポルトガルの地方行政区分が分かる地図も裏表紙に載っていて便利です。
旅行など手軽に持ち運べる電子辞書タイプもあります。
詳しくはこちらから → 現代ポルトガル語辞典(3訂版)和ポ付 – 白水社
ポルトガルの本の祭典 「フェイラ・ドゥ・リヴロ」
音楽フェスで盛り上がった夏が終わる頃に、リスボンとポルトでは、ほぼ同じ期間で「本フェス」ならぬ『フェイラ・ドゥ・リヴロ(Feira do Livro)』(Feiraは「市」で、Livroが「本」という意味)が開催されます。
2022年はコロナ前と同じ規模で開催され、ポルトガル2大本の市の1つ、リスボンの『フェイラ・ドゥ・リヴロ』は今年で92回目を迎え、8月の終わりから9月上旬にかけて、中心地の市民憩いの場「エドゥアルド7世公園(O Parque Eduardo VII)」に、約340の販売ブースが並んだそうです。
※昼夜関わらず、明るくて人の多い場所を歩くようにしましょう。人気の少ない場所はスリなどに遭うこともあるので、携行品には十分気をつけてください。
作家ごとに分けられた特集ブースや子供向けの絵本やイベントスペースもあって、夏から秋へと気候が過ごしやすくなるこの時期に多くの人で賑わいます。
本のセールもあるので、この機会に文法書や小説を選んでもいいですし、『デザインが素敵!』という直感で、ジャケ買いするのにもお得な機会です。
飲食スペースやお土産コーナーも設けられているので、観光客でも十分に楽しめますよ。
ポルトガルでは、規模は都市によって大小さまざまですが、各地で『フェイラ・ドゥ・リヴロ』が開催されます。
中部のコインブラは、6月の開催なので、初夏の風に当たりながら、夜のモンデゴ川沿いに並ぶ、本や手工芸品の市を見ながらの散歩が楽しめます。
※開催時期は毎年、若干前後する場合があります。また、コロナの感染状況によっては中止になることもあるので、公式HPをチェックするのがオススメです。
リスボンのフェイラ・ドゥ・リヴロ公式HP: Feira do Livro de Lisboa 2022 (今年は、既に終了しています。)
ポルトガルの歴史本やポルトガル料理のレシピ本
おさえておきたい!ポルトガル人有名作家の本
ポルトガル近代文学史には欠かせないポルトガルを代表する作家がいます。
ノーベル文学賞作家・ジョゼ・サラマーゴ( José de Sousa Saramago、1922~2010)の作品は、日本をはじめ世界のさまざまな言語に翻訳されています。
今年は、ジョゼ・サラマーゴ生誕100周年のメモリアルイヤーです。
彼は貧しい家庭に生まれ、職を転々としつつ、ジャーナリストとして生計を立てていました。
本格的な執筆活動を始めたのは60歳になってからと遅咲きでありながら、次々に多くの現代人の心を描写した作品を世に送り出していきます。
そして、1998年にポルトガル語圏初のノーベル文学賞を受賞するという快挙を成し遂げました。
数多くある作品の中でも、2000年代に入って映画化された原作があります。
ある日、突然目が見えなくなるという ”ある感染症” の発生から始まるパニックミステリー『白の闇(Ensaio sobre Cegueira)』や、この世に自分に瓜二つの存在がいることを知った、ある男性の苦悩をシリアスに描いたヒューマンミステリー『複製された男(O Homem Duplicado)』は、登場人物たちそれぞれの複雑で繊細な心境が見る人の心を打ち、人間の本質とは何かを私たちに投げかける作品で、世界的に話題を呼びました。
晩年、一時は死亡説が囁かれるほど深刻な病状となっても、最後まで筆を止めなかった『象の旅(A Viagem do Elefante)』は、16世紀のポルトガルが舞台で、当時は珍しかった象をオーストリア国公に贈るまでの、ある象使いが体験する壮大な旅物語を描いています。
いずれの作品も日本語翻訳の本が発売されています。
また、現地の書店ではポルトガル語版が手に入るので、ポルトガル語学習に役立つ”教科書”としてもオススメです。さらに、原作と翻訳の2冊があれば、それぞれの世界観で作品を読み解くことができるかもしれません。
晩年を共に過ごしたスペイン人の妻・ピラールとの日常や、『象の旅』の制作の裏側を追ったドキュメンタリー映画『ジョゼとピラール』(2010、サラマーゴの死後に公開されたもの)を見ると、素顔があまり知られていない、表舞台とは違った一面を垣間見ることができます。
興味のある方は、こちらから映画を視聴できます。(Youtube)
ジョゼ・サラマーゴ『象の旅』完成までを追ったドキュメンタリー映画「ジョゼとピラール」(日本語字幕付き)書肆侃侃房
ポルトガル語に翻訳された日本人作家の本
海外に行った時に、日本語や日本について何か見つけた時、ちょっとした安心感と嬉しさがあります。
グローバル化で、日本でもさまざまな国の書籍が日本語に翻訳されていて、遠い国の作品がとても身近に感じれるようになりました。
ポルトガルの書店でも、小さいスペースではありますが、日本人作家の本が置かれていることがあります。
例えば、戦前戦後の文学作家・芥川龍之介の『羅生門』(ポルトガル語タイトル:Rashomon)や、三島由紀夫の『潮騒』(ポルトガル語タイトル:O Tumulto das Ondas)などの代表作はロングセラーになっています。
また、日本でもノーベル文学賞受賞が毎年心待ちされている村上春樹は、ポルトガルでも大人気で、多くの作品がポルトガル語に翻訳されています。
そして、2017年にノーベル文学賞を受賞し、日本でもドラマ化され、衝撃的な内容が話題を呼んだ『わたしを離さないで(Never let me go)』の作者・カズオ・イシグロの作品が、ポルトガルでも注目されているそうです。
一度、日本語で読んだことのある有名な作品であれば、ポルトガル語を読む時にも内容が類推しやすくなるので、ポルトガル語学習に取り入れてみたくなります。
<補足情報>
日本人作家の作品ではありませんが、別の記事「ポルトガル語学習にもオススメ!ポルトガル映画の世界」の中で紹介した映画『リスボンに誘われて』の原作『リスボンへの夜行列車(Comboio Nocturno para Lisboa)』のポルトガル語版がポルトガルの書店で売られています。
この映画に興味のある方はこちらをチェック! → ポルトガル語学習にもオススメ!ポルトガル映画の世界
思わずジャケ買いしたくなる!ポルトガルの本
ポルトガルの書店には、観光客向けにポルトガルの旅ガイドや、食べ物・芸術・歴史などを特集したブースが設けられていることがあります。
(特にリスボンやポルトなど、観光地にある書店では目立つところに置いています。)
また、ポルトガル関連の書籍を探すのに意外と穴場なのが、美術館や博物館のミュージアムショップです。
例えば、日本の貴重な南蛮屏風など1日では見切れないほどの収蔵品が圧巻のリスボンの「国立古美術館(Museu Nacional de Arte Antiga)」や、美しいアズレージョタイルがたっぷり見られる「国立アズレージョ美術館(Museu Nacional do Azulejo)」のショップコーナーには、ポルトガル各地の絶景を切り取った写真集やポルトガル各地のアズレージョをまとめた本が売られています。
また、ポルトガル語を勉強している人にも、食べ物に興味がある人にもオススメなのが、飾ってもオシャレなポルトガル料理のレシピ集です。比較的、文学モノよりも易しいポルトガル語で書かれているので、辞書を片手に美味しいポルトガル料理を自宅で再現できて、一石二鳥です。
どの本も、装丁や表紙のイラストが可愛いのでインテリアとして、リビングに飾ってもステキです!
いろいろな本屋さんを巡って、自分だけのお気に入りの一冊を見つけてみるのも面白いですね。
ポルトガルに行ったら訪れてみたい書店
せっかく本探しをするのなら、ポルトガルで人気の書店にまずは訪れてみたいですよね。ガイドブックに必ず載っている定番の書店から、地元のポルトガル人も愛用する書店まで、観光に併せて訪れたくなる書店をいくつか紹介します。
レロ書店(Livraria Lello)ポルト
1906年創業の北部の街・ポルトを代表する書店です。
2013年以降は、入場料5€のチケットを併設するチケットセンターで購入してから入場する形になりました。(少しシステマティックな感じがありますが。)
ですが、チケットは本の購入時に提示すると、5€割引になる特典が付いています!
英国ガーディアン紙の『世界一美しい本屋 10』の1つに選ばれたこともある、ネオ・ゴシック建築の外観は、絵本の世界に入り込んだような、ロマンチックな造りになっています。
※ネオ・ゴシックとは・・・「ゴシック・リヴァイヴァル」とも呼ばれる、18~19世紀にイギリスからヨーロッパ全体に流行した様式です。19世紀に中世時代のゴシック様式が発見されると、ロマン主義の潮流にのって、過去の建築をオマージュするネオ(復興)建築が盛んに取り入れるようになりました。
レロ書店は2年間の修復を経て、2018年に創業当時の色合いに復元されると、連日観光客で大行列ができました。
なんといっても、正面玄関から入るとすぐに、どんとそびえる螺旋状の階段は一番の見どころです。
天井全面に輝くステンドグラスと、アールデコ調の柱が豪華な内装になっていて、階段を登り終えた2階からの店内を一望できる眺めも壮観です。
前述のノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴの部屋があり、さまざまな言語で翻訳された彼の本が飾られています。
観光客は必ずと言っていいほど、螺旋階段の前で写真を撮っています。
(2013年以前は、室内の写真を撮ることは禁止されていました。)
階段は一見して木製に見えますが、なんと、実はコンクリート(建設当時としては画期的)なんです!
元々、茶色一色だった階段は、1993年の修復の際に間違えて赤色に塗ってしまったことがきっかけで、塗りなおしを検討していたところ、ある芸術家の目に止まり、この方がいい!ということになって、そのまま今に残っているそうです。
赤い部分は、まるで絨毯が敷かれているかのような輝きを見せています。
新刊のコーナーもありますが、レロ書店オリジナルの装丁コーナーは、ジャケ買いしたくなるほど美しくて、可愛らしい本がたくさん並んでいます。
公式HP:Livraria Lello
バートラン書店(Livraria Bertrand)ポルトガル全国
1732年創業の本店・シアード店(Chiado)が「営業する世界最古の書店」として、2011年にギネスの世界記録に認定されたポルトガル最古の書店です。
1750年に、前のオーナーが高齢を理由に、会社の継承を依頼した「バートラン兄弟」にちなんで名前が付けられました。
1755年のリスボン大地震で建物は倒壊しますが、1973年には、元の場所に再建されます。
現在では、ポルトガル全国に50店舗を展開する大型書店となりましたが、各店舗ごとに、オリジナルの展示やイベントが企画されているところが特徴です。
本のプロフェッショナルである店員が、マンツーマンで希望に合った本を探してくれる親切さも長年続く秘訣の一つ。
歴史のあるシアード店併設のカフェもオススメ。(シアード店以外でも、カフェが併設されている店舗があります。)美味しいコーヒーとスイーツが楽しめます!
読者に現代と過去との歴史の融合を感じさせる造りがコンセプトだそうです。
1900年から71年まで、書評やその年の出来事などをまとめた年鑑を刊行しており、2011年の40年ぶりの再刊は話題を呼びました。歴代の表紙のデザインが芸術的で、歴史的資料としての価値も評価されていて、本店や大学都市コインブラにある4番目に古いコインブラ店(Coimbra)は、歴史ある書店に選ばれています。
店舗は、街のメイン通りやショッピングセンターに入っていることが多いので、立ち寄りやすい書店です。
公式HP:Bertrand Livreiros
レール・デヴァガール書店(Livraria Ler Devagar)リスボン
リスボンの中心部からベレン地区に向かう途中にある複合施設「エル・エックスファクトリー(LX Factory)」にあるモダンな本屋さんです。
この施設は、1846年創業のリスボン紡績織物工場の跡地をリノベーションし、ファッションや現代アートの中心地として2008年にオープンしました。オシャレで個性豊かなレストランやカフェもあるので、観光にもぴったりです。
「レール・デヴァガール書店」は、1999年にリスボンの中心地・バイロ・アルト(Bairro Alto)地区が原点となり、2009年から「LX Factory」に音楽やレストラン・バーを併せたギャラリー兼書店という形でオープンしてから今日に至ります。
4階建ての店舗には新刊が4万冊、古本も1万冊以上所蔵しています。
この書店で一際目を惹くのが、自由に空を飛ぶ自転車のモニュメントです。
まさに書店のシンボル的存在。
ポルトガル各地での書店プロデュースも手がける、流行と伝統を上手く調和させた書店を日々創り続けています。
2009年には、レロ書店と同じ『世界で最も美しい書店 10』の1つに選ばれました。
この他にも、中部の街・世界遺産の『キリスト修道院(O Convento de Cristo)』のあるトマール(Tomar)には、個性的な本屋さんがあります。
店名は「インセンサート・カフェ・リヴラリーア(Insensato Café Livraria)」で、直訳すると「非常識な書店」という意味になりますが、独自のセンスで揃えた本のコレクションと併設するカフェのクオリティーが高く、斬新なことで人気を集めています。
地元の人はじめ、ポルトガル人も注目の本屋カフェです。
トマールの街については、こちらの記事をチェック!テンプル騎士団の町トマールのキリスト教修道院を一挙見せ!
書店について:Insensato Café-Livraria
また、リスボンから近い城壁の街「オビドス(Óbidos)」には、2015年『ユネスコ創造都市』に選出されて以来「文化都市 オビドス」をテーマに、いくつかの個性的な本屋が中心部にオープンしています。
その中でも、前述の「レール・デヴァガール書店」に属する「メルカード書店(Livraria do Mercado)」は、古本を主に扱う昔ながらの雰囲気がある書店です。
本を収納する棚は、元々フルーツの木箱だったものを再利用したのだとか。
オビドスの街については、こちらをチェック!中世の箱庭オビドスー城壁に囲まれたおとぎの国の世界へ
書店について:Livraria do Mercado
トマールもオビドスも有名な観光地なので、訪れた際には、ふらっと書店に寄ってみるのも旅のもう一つの楽しみになりますね。
そして、より気軽に本を探せるスポットが、ポルトガルの主要都市はじめ34店舗展開している「フィナック(fnac)」で、元々はフランス発祥のポルトガルの文化・音楽エンターテインメントの中心的存在の複合型書店です。
各都市のショッピングセンターやリスボン・シアード地区のシンボルで老舗デパートの「アルマゼン・ドゥ・シアード(Armazém do Chiado)」の中にも店舗があります。
DVDやCDの音楽関連商品から一部書籍を扱ったコーナーもあるので、ポルトガルで流行している最新の音楽や本をチェックすることができます。
(国民的音楽ファド(Fado)やポルトガルのポップミュージックにも触れられます。)
ショッピングセンターに入っている書店は夜遅くまで開いているので、時間を気にせず、観光の後でもゆっくりと本を選ぶことができますよ。
まとめ
魅力的なポルトガルの本の世界、堪能できたでしょうか?
年々、ポルトガルがメディアで紹介されて人気が出てきたことで、意外と近所の書店にポルトガル関連の本を見かけることも多くなってきました。
今回紹介した本や、紹介しきれなかった本も、秋の夜長にぜひ、読んでみてください。
文法書と聞くと堅いイメージになりがちですが、美しい景色の写真集や美味しそうなレシピ本と合わせて見れば、想像が膨らんで、きっと楽しく勉強できるはず!
「本を読んでいるだけでは物足りない!」
そんな時は、本を片手に、その世界観を体感しにポルトガルへ旅に出てしまいましょう!
※紹介した書籍は、お近くの書店や、楽天ブックスやAmazonなどオンラインで購入することができます。一部はオンデマンド出版であったり、売り切れになっている場合もありますので、ご了承ください。
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