今回は街中のセレクトショップから地元のスーパーマーケットまで、手に入れやすく手頃な値段でカワイイ!オシャレ!そして、便利なポルトガルの『プチプラ雑貨』を前編後編と2回に分けて、10個ご紹介します。
ショーウィンドウや棚いっぱいに並ぶ、可愛くて温かみがあって思わず手に取りたくなるポルトガル雑貨たち。観光以外に1日ないと回り切れないほど、ポルトガルの街歩きがもっと楽しくなること間違いなしです♪
素朴でかわいい!ポルトガルのプチプラ雑貨たち
SNSの普及で耳にすることも多くなった「プチプラ」とは、フランス語のプチ“Petit(小さい)”と英語のプライス”Price(値段)”がくっついた和製語です。
手の届きやすい値段+αのものを指す言葉で、「便利!」「かわいい!」「おしゃれ!」などインスタ映えを意識した商品でもあります。安いと言ってもいくらまでという定義はなく、フランス語の”Petit”は「可愛いもの」という意味もあるので、値段以上に良いもの=プチプラ(プチプライス)雑貨として認識されているそうです。
ポルトガルは、首都リスボンの中心部をはじめ、街並みが絵葉書を切り取ったように美しく、かわいい通りや路地がたくさんあります。
メインストリートには、ポルトガルの装飾タイル「アズレージョ(Azulejo)」や世界一の生産量を誇る「コルク製品」が並びます。(ポルトガル語でコルクは、コルティッサ(Cortiça)と言います。)
どちらもポルトガル旅行土産の大定番ですが、しかし!ちょっと目線を変えてみると、小さなセレクトショップや老舗のお店があり、店先のショーケースには、かわいい小物やハンドメイド雑貨が溢れているのです。
また、日本でも旅行先のご当地スーパーでその土地のものを購入したり、お土産にしたりするのが当たり前になってきましたが、ポルトガルのスーパーもまさに、隠れたプチプラ雑貨の宝庫なのです。
・普段の買い物が楽しくなる!エコバッグ
日本でも2020年7月からスーパー袋有料化がスタートし、エコバッグを持ち歩くことが当たり前になってきましたよね。雑貨屋さんやスーパーで、オリジナルのエコバッグが置かれているのを目にすることも増えました。
また、コロナ前の海外旅行が出来ていた頃には、海外のスーパーマーケットのかわいいエコバッグをお土産にするのが流行し、アメリカの「Trader Joe’s(トレイダー・ジョーズ)」、イギリスの「M&S(マークスアンドスペンサー)」などが人気を集めていました。
ポルトガルでは、そんなブームがはじまる前からスーパーマーケットエコバッグが置かれていたのです!日本のように必要な分を都度買うというより、週末に1週間分をまとめて買うことが多いポルトガルでは、日本より少し大きめのエコバッグを見かけます。
ポルトガル大手スーパー「Continente(コンティネンテ)」のエコバッグはバリエーション豊富で、常時10種類ほどのデザインが揃っています。レジ前に並べられていることが多く、つい会計待ちの間に手を取ってしまう可愛らしさです。
フレッシュな野菜のプリントがスタイリッシュなものから、ポルトガルの国民食バカリャウ(干し鱈)のイラストが入ったポルトガルらしい柄まで、決めるのに迷ってしまうほど。
100%リサイクル素材でできていて、「エコフレンドリー(環境にやさしい)」を身近に掲げるポルトガルらしい取り組みです。ポルトガルの家庭では、何度使っても破れない丈夫なこのショップバッグが愛用されています。
たくさん買い物しても大丈夫な大きさと重たい日配品が入っても肩掛けと手持ちの2パターンの取手がついているので、楽チンかつ機能的。サイズは、1人分の買い物にちょうどいい小さめサイズと大容量の大きめサイズの2つ。最近ブームになっているキャンプやピクニックの道具を運ぶのにも大活躍。ワイン用に中が仕訳けられているのもあって、ワインだけに限らずビン物をオシャレに持ち歩けます。
まだまだ日本では見かけないポルトガルのスーパーのショップバッグを持っていたら、いつもの買い物がちょっと気分アガりませんか?とてもお手頃な値段なのに、クオリティとかわいらしさはお値段以上で、バラマキ土産にもぴったり!
季節によってデザインが変わるので、コレクションしたくなります。コンティネンテ以外のスーパーでも、各社独自のデザインを置いているので、バッグ目当てにスーパーをはしごするのも面白いかもしれません。
そして、皆さんご存じの「無印良品」のリスボン店(繁華街バイシャ・シアードエリア(Baixa Chiado)にあります。)そこには、リスボンの路面電車がプリントされた限定のトートバッグがありました。(2020年8月時点)
このようにポルトガル国外のショップであっても、ポルトガル限定のグッズが置いてあったり、お土産屋さんでは6月にリスボンで開催されるイワシ祭りをイメージしたかわいいイワシがポイントのコットン生地のトートバッグ(薄めで丸めやすくカバンに入れやすいものからビン物が入る厚めのものまで)も販売されていたり、最近耳にするようになったSDGs(持続可能な開発目標)も意識した、エコでオシャレに買い物を楽しめるアイテムが増えています。
・かわいいキッチングッズで食卓を彩る
食卓に鍋ものを置く時や調理中に熱い蓋を開ける時、ポルトガルのシンボル「バルセロスのガロ(Galo de Barcelos=バルセロスの雄鶏)」や「エレートリコ(Elétrico=路面電車)」のデザインが入った鍋敷きや鍋つかみを使ったら、自分も一緒に食事をする家族や友人も思わず微笑んでしまうと思いませんか。
機能性や便利さ優先でシンプルになりがちなキッチン回りに、ポルトガルのキッチン小物をちょっと置くだけで、家事の合間に一息つける癒しの空間に。
「実際に使ってもいい、飾っているだけでもさまになる。」さりげないかわいさが憎いデザインばかりです。通りかかった土産店の店頭にぶら下げられたものにも、掘り出し物があるかもしれません。
また、リスボンのリベイラ市場(Mercado da Ribeira)には、雑貨などポルトガル製品を揃えるお店も入っています。(詳細は後述の【店舗情報】をご参照ください。)1,000円以下の小物が買えるので、バラマキ土産を探すのに最適なスポットです。
・飾るだけでポルトガル気分♪ ちょっと個性的な雑貨たち
おうち時間が増えて、家庭で使う食器や調度品を探す方もいるのではないでしょうか。ちょっとしたお祝いや友人を招いた食事などで、ポルトガル雑貨をプラスできたら盛り上がりますよね。
レストランなどで、オリーブの木やブラックストーンに生ハムやチーズを盛りつけてあるのをご覧になることがあると思います。それがちょっと変わった形をしていたら、思わず入れ物の方に目が行くかもしれませんよね。
おそらくこの形はポルトガルだけでは?というバカリャウ型。バカリャウはポルトガル料理には欠かせない、干した鱈のことをいいます。スーパーや市場で開いたものが吊るし売りにされていて少しびっくりするのですが、見事にオシャレなインテリア雑貨に変身。
食卓に置いたら、このフォルムに旅先での光景を思い出して微笑んでしまうようなイッピンです。
もう1つは、食後やティータイムにうってつけのエスプレッソカップです。日本でもカプセル型のエスプレッソマシンの種類が増えて、以前よりもエスプレッソを飲む機会が増えた方も多いと思いますが、あえて「THE・ポルトガル」柄のカップをご紹介します。
ポルトガルスーパーのインテリア・キッチン小物コーナーを覗いてみてください。
「え?住んでいる人が買うの?」というくらいベタなポルトガルモチーフの雑貨が売っていることがあるのです。「ポルトガルといえば?」がカップにソーサーまで一面に描かれていて、「バルセロスのガロ」「エレートリコ」や「ツバメ(Andorinhas)」に「フィリグラーナ(Filigrana)」(ポルトガルの伝統的金銀細工)などなど盛りだくさんです。ポルトガルに行ったことのない友人にこれでコーヒーを出してみたら、会話が弾みそうです。
これを観光客向けのお土産店ではなく、地元のスーパーで売っているところが、「ポルトガル人は、それだけ自分の国が大好きなんだなぁ。」と感じさせてくれます。
・ポルトガル石鹸の香りに癒されて
最近では都内の百貨店でも置かれるようになった、ポルトガル北部ポルト(O Porto)にある創業135年を迎えた「クラウス・ポルト(Claus Porto)」社の石鹸は、ポルトガルを代表する老舗ブランドです。もしかすると既に手に取った方もいるかもしれませんが、箱のデザインからして風格があります。
ポルトの繁華街にあるお店のビルは重厚な佇まいですが、お手頃な値段の商品もあるので、お店の雰囲気込みで購入する価値があります。
花のモチーフやアズレージョに昔のラベルの復刻版デザインなど、ジャケ買い間違いなしのキュートな見た目。香りがナチュラルで幸せな気分にしてくれて、飾っているだけでもお部屋のインテリアになります。
しかし、お土産屋さんやスーパーに並ぶ石鹸も負けていないんですよ!お土産屋さんには、アズレージョや路面電車のイラストが入ったいわゆる「観光客向け」のものが並んでいることが多いのですが、よく見ると100%ポルトガルの自然素材を使ったハンドメイドと書いてあります。
また、スーパーの石鹸コーナーは売り場が広くて、日常使いの石鹸がズラリと並んでいます。スーパー独自ブランドのものから、昔から愛されるものまで。値段は老舗メーカーの1/3とかなりリーズナブル。それでいてラベルがオシャレで、愛らしいものばかり。さらに、成分はエクストラヴァージンオリーブオイルやロバの生乳などポルトガル産にこだわった商品が数多く取り扱われています。
石鹸ひとつをとっても、バリエーション豊富であれもこれも欲しくなりますね。
パッケージが可愛くて、使うのがもったいない!という時は、部屋に飾って香りを楽しんだり、洋服のにおい消しに添えたりしてもいいですよ。実際に洗顔などで使いたい、成分が違うのでいろいろと試してみたい!という場合は、スーパーで売っている石鹸を買うと経済的。使いたいシチュエーション別に買い分けられるのも魅力です。
ポルトガル石鹸の魅力をさらに詳しく知りたい方は、こちら♪
ポルトガルは石鹸大国!おしゃれでお土産にもオススメのブランド7選
・素朴なのがいい!ハンドペイントの小皿たち
ポルトガル南部アレンテージョ地方にあるレドンド(Redondo)という村は伝統的な焼き物の産地で、ハンドメイドの素朴な器が作られています。こちらの器は、リスボンのシアード地区(Baixa Chiado)のセレクトショップや器の専門店などで見かけることがあります。
オススメは直径10㎝ほどの小皿で、素焼きの上に花や幾何学模様がペイントされたもの。手書きの可愛らしいタッチが目を惹きます。本来はポルトガルのレストランで、パンと共に出されることの多いオリーブの実の種を入れるためのものですが、ヨーグルトやフルーツを入れてもいいですし、イヤリングやピアスなどを無くさないように置いておくのにもオシャレなアイテムです。
1つずつ丁寧に手作業で作られているので、まったく同じものはひとつもありません。自分だけのお気に入りの1枚を選んでみては?
そのまま飾ってインテリアとしても使えるので、何枚か買って様々な用途に使えるのも魅力です。
アレンテージョ地方の村々はじめ、ポルトガル各地にある陶器が民芸品としてだけではなく、日常に使えるようにアレンジされたものが増えてきています。
プチプラ雑貨に出会えるお店
プチプラ雑貨の宝庫!地元の人が通うスーパーマーケット
ポルトガル大手のスーパー「コンティネンテ(Continente)」は、1985年にポルトガル初のハイパーマーケットとして1号店をオープンした、今ではポルトガル人の日常に欠かせない存在です。驚くのはスーパーを超えてハイパーというだけあって、お店の売り場がとにかく大きくて、圧倒的な商品の種類の豊富さです。
開業当時、メディアで「行楽と巡礼の舞台」と表現されるほど多くの人が大きなカートを引いて、広い店内を隅々まで歩き回ったそうです。現在でも食料品から日用品(家具や家電まで置いてある店舗も)まで何でも手に入るので、いつも店内は買い物客で賑わいます。これだけ商品が多いと、1度では探しきれないほど。観光客にとっては、観光施設や路面店が閉まった夜でも開いているので、ちょっとしたお土産探しにはもってこいのスポット。
ぜひ見てもらいたいのは、日用品コーナーのキッチン部門。食器にワイン小物やコルク製品、期間限定でポルトガル各地方の手工芸品を並べていることがあるので、要チェックです!
広い店内を散策する気持ちで歩くだけでも、ポルトガル人がどのような物を好んで食べたり、買ったりしているのかを垣間見られるので面白いですよ。
リスボン滞在の際は、地下鉄レッドライン(Linha vermelha)のオリエンテ(Oriente)駅の「ヴァスコ・ダ・ガマショッピングセンター(Vasco da Gama Shopping)」内にあるコンティネンテがアクセスしやすくオススメです。他の街でも、赤い背景に「C」のロゴが目印なので、見かけたらふらっと寄ってみてください。
コンティネンテ以外にも、同じく全国展開の大手スーパー「ピンゴ・ドース(Pingo Doce)」やオーガニックスーパー「セレイロ(Celeiro)」があります。
リスボンのロシオ広場の隣「フィゲイラ広場(Praça da Figueira)」には、クラッシクな雰囲気のある店内で有名な「メルカード・ダ・プラッサ・ダ・フィゲイラ(Mercado da Praça da Figueira)」など個性派スーパーも。どのスーパーもプライベートブランドに力を入れているので、お土産にしても話題性があります。
【店舗情報】コンチネンチ ヴァスコ・ダ・ガマショッピング店 (Continente Vasco da Gama Shopping)
住所: Av. Dom João ll, Lote 10502, Centro Comercial Vasco da Gama, Lisboa
営業時間:8:00~24:00
定休日:なし
HP:コンティネンテ
【店舗情報】ピンゴ・ドース 12月1日通り店 (Pingo Doce 1ºDezembro)
住所:Rua 1º Dezembro N.º 67-83, Lisboa
営業時間:8:00~21:00
定休日:なし
HP:ピンゴ・ドース
※ロシオ駅近く、「ホテル・イン・ロッシオ」の1階部分にあります。
【店舗情報】メルカード・ダ・プラッサ・ダ・フィゲイラ (Mercado da Praça da Figueira)
住所:Praça da Figueira,nº 10B,Lisboa
営業時間:8:30~20:00
定休日:日曜日
ポルトガルの歴史を感じるセレクトショップ
リスボンを中心に数店舗展開する「ア・ヴィーダ・ポルトゥゲーザ(A Vida Portuguesa)」は、ジャーナリストのカタリーナ・ポルタス(Catarina Portas)による昔から愛用されてきた古いポルトガル製品に関する調査から生まれたそうです。
2007年のブランド立ち上げから、ポルトガル国内の老舗メーカーと協力して、過去の製品を再販したり、古くて新しい商品を開発したりしています。
特に雑貨を中心に取り扱っているシアード地区にある店舗は、古いポルトガルを再発見するというお店のコンセプトにぴったりな佇まいです。そのブランドや製品を知らない観光客でも、パッケージが懐かしく感じたり、比較的手頃な値段で一生モノの商品に出会えたり、ポルトガルの歴史を肌で感じられる店内です。
【店舗情報】ア・ヴィーダ・ポルトゥゲーザ シアード店(A Vida Portuguesa Chiado)
住所:Rua Anchieta 11, Chiado, Lisboa
営業時間:月~土 10:00~19:30 日11:00~19:30
定休日:なし
洗練された市場で食事とショッピングが楽しむ
リスボンに昔からあるリベイラ広場を、世界的に有名なカルチャー雑誌「Time Out」プロデュースでリノベーションした「Time Out Market Lisbon」が地下鉄グリーンライン、カスカイス線の通るカイス・ド・ソドレ(Cais do Sodré)駅前にあります。
2014年のオープン以来、おしゃれな空間と話題性もあって、観光客で賑わっています。広い空間にフードコートや雑貨を取り扱うお店が出ていて、夜12時まで開いているので、観光帰りに食事と合わせて訪れたいスポットです。(ヴィーダ・ポルトゥゲーザの支店もあります。)
【店舗情報】タイムアウトマーケット リスボン(Time Out Market Lisbon)
住所: Mercado da Ribeira, Av. 24 de Julho, Lisboa
営業時間:10:00~24:00
定休日:なし
まとめ
いかがだったでしょうか?
前半は、おもにリスボンを中心にスーパーマーケットやセレクトショップで出会える雑貨を中心にお届けしました。
次回の後編ではより範囲を広げて、今も愛され続けるポルトガルの伝統的な手工芸品を中心に、歴史や由来を交えてご紹介したいと思います。お楽しみに♪
この記事へのコメントはありません。