知っている人は知っている、ポルトガルシューズが熱い理由

昨年から本格的にポルトガルの靴メーカーとお仕事をしています。

ファッションアイテムの一つとして、いくつあっても心躍る靴。私も大好きで、大学生の頃から海外旅行をするたびに現地の靴屋さんに足を運んでいました。

そんな私が、10年以上前に恋に落ちたのがポルトガルシューズ。当時はまだ目立ったポルトガルブランドはありませんでしたが、歴史が誇るヨーロピアンテイストと素材の良さ、お手頃な価格に魅了されました。

それから月日が流れ、ポルトガルで靴の製造から携わることとなったので、その具体的な魅力をお伝えしたいと思います!

ポルトガルシューズの魅力

冒頭にも記載しましたが、ポルトガル製の靴の魅力といえば

ヨーロピアンテイスト
高品質
履きやすさ
納得できるお値段

だと思っています。

この全てはポルトガルの靴産業のこれまでの歴史を見てみるとわかるので、少し背景を振り返りたいと思います。

ポルトガルシューズの歴史

繁栄期

もともと質の高いファブリックや陶器、ジュエリーなどを生産し手先が器用で熟練職人がいることで知られていたポルトガル。一方で、デザイン性があり商品に付加価値をつけることが上手なフランスやイギリス。

1970年代にフランスやイギリスの一流ブランドが靴のブランディングにも力を入れたことで、ポルトガルは靴の製造国として成長していくことになります。当時はイタリアでも製造を行っていましたが、同レベルの質の高さと労働力の安価さが評価され、またポルトガル人の真面目な国民性も加わり、ポルトガルの工場と取引するブランドが増えていきました。

特にヨーロッパの一流ブランドらしく、高品質な革を使用したドレスシューズにはじまり、デザイン性の高いドライビングシューズやデッキシューズなどのカジュアルシューズの注文が増え、これらはポルトガル靴メーカーの得意分野となっていきました。

1974年には年間に1500万足を製造、その生産数は次第に増加し、 1984年には 年間4800万足、1994年には1億800万足までに拡大します。もちろん世界的にポルトガルは靴の生産国として注目されるようになり、日本でも1990年代にはMade in Portugal、生産はポルトガルで行っているメーカーが出てくるようになりました。

多くの靴工場はポルトガルの北部に集まり、靴の一大産業地として発達しました。

生産地の移転と金融危機

しかし2000年代に入ると、さらに安価な労働力を求めた各ブランドの生産体制変更により、靴の生産地は中国やEUに加盟した東欧諸国へと移っていきました。そのため、2005年~2010年の間ポルトガル靴産業の輸出量はどんどん減少していくこととなります。2008年には、生産数は6900万足と以前の6割程度となってしまいます。

こうした状況の中、2009年からの金融危機が追い打ちをかけるようにポルトガル靴産業を苦しめました。多くの工場が経営難となり会社を閉じることとなります。

2011 年にトロイカ(欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB))による780 億ユーロの支援プログラムが開始され、それと共に様々な産業の生産性が見直され、靴産業においても平均賃金が高いため、コスト削減し国際競争力を改善するべきだという政策が打ち出されたのです。

独自ブランド誕生

しかし、本当にコスト削減だけがポルトガルの靴メーカーの生き残るための道なのだろうか?
これまでのノウハウはそんなものなのだろうか?

いくつかのメーカーはこの政策を拒否し、従業員のモチベーションを保つために、むしろ賃金を上げ、自らのブランド力を高め国際力を強めるために投資をしました。

これまで、他国の強いブランディング力に任せていたため、ポルトガル人はブランディングのノウハウを持っていませんでした。良いものを作っているだけでは生き残れない、販促品への投資などの付加価値や広告・口コミで話題を提供することで、消費者の心を掴んでいかなければいけない、そう考えるようになったのです。

そしてAPICCAPS(ポルトガル靴・皮革工業会)も対外投資政策に念入りに取り組み、150もの靴メーカーが協賛した海外プロモーション活動を2011年に開始しました。この活動は16か国に広がり、”ヨーロッパでもっともセクシーなキャンペーン”と言われました。

近年

こうして、世界でも知られるポルトガルのブランドがいくつも生まれました。

例えばLuis Onofre (ルイス・オノフル)。斬新でありながらヨーロピアンテイストの洗練されたデザインが人気で、ミシェル・オバマ元ファーストレディやペネロペ・クルス、ナオミ・ワッツ、レティシア皇太子妃など、世界の名だたるVIPに愛用されています。

私自身も愛用しているLemon jelly(レモン・ジェリー)は、PVCを使ったレインブーツ・レインシューズを提案し、色とりどりですっきりとした綺麗なフォームが特徴。雨の日でもファッションが楽しくなるアイテムが揃っています。

レモンジェリーの商品はこちらで販売中です。

現在

各シューズメーカーの努力が実り、少しずつ回復してきたポルトガルの靴産業。2019年には7千600万足まで生産数が戻ってきました。もちろん、今もOEMを中心に製造している工場が多いのですが、そこで得た利益を自身のブランド構築へ投資する流れが主流となってきたことは、今までと大きく異なります。

しかし、こうして回復への兆しが見えてきたところで、2020年に新型コロナウイルス感染拡大が再び各工場を苦しめることとなります。政府からの規制により工場を稼働する期間が限られ、また世界的なパンデミックにより顧客からの注文が減少。医療現場や国内市場でマスクやフェイスフィールドの供給が難しくなると、靴ではなく急遽これらのアイテムを生産することになった工場もあります。

2020年のヨーロッパでの靴の消費量は前年の27.5%減少したというデータも出ています。2021年も引き続き、厳しい状況が続くことが予想されています。

それでも、世界的に必須となってきている環境への配慮を取り入れた商品作りなど、新しいプロジェクトにも取り組み将来を見据えた動きを続けています。

リサイクル素材を使用したアウトソールのスニーカー

日本とポルトガルのコラボ

このような状況下で、日本のブランドよりポルトガルで男性用のオリジナルシューズを生産したいという依頼をいただきました。

ポルトガルの良いものや魅力を、日本の皆さんにお届けしたいと日々活動をしていますが、日本も大好きな私にとってこの2国のコラボレーション企画は大変嬉しいものです。

いくつものシューズメーカーを訪問し、お互いの条件が合う会社をマッチング。靴の製造方法から各パーツ、素材選び、履き心地まで徹底的にこだわり、ようやく納得の商品が出来上がりました!

コロナ禍で想定通りに行かないことも多々ありましたが、それでも両者諦めず、素敵な現代のプレミアムシューズが誕生しました!

贅沢なプレミアムレザーを使用し、ソールの履き心地にこだわった1足。履きこむほどに味わいと愛着が増すこと間違いなし。自信を持ってお勧めします。大事な人へのギフトにもお勧めです。

詳細・ご購入はこちらから https://b-a-2.com/

まとめ

知る人ぞ知るポルトガルシューズの魅力、いかがでしたか?

あなたの玄関に1足はポルトガルシューズを。
毎日が楽しくなる、お気に入りのポルトガルシューズが見つかりますように。

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