ポルトガルの6月と言えば、イワシ祭り!日本でもポルトガル好きの間では浸透してきています。この記事では、リスボンで開催されるサント・アントニオ祭(通称イワシ祭り)についてご紹介します。
イワシ祭りとは?
このイワシ祭りは、リスボンのサント・アントニオ祭 Festa de Santo Antonino(6月13日)やポルトやブラガのサン・ジョアン祭り Festa de São João(6月24日)のことを指します。6月はちょうど鰯が旬の時期。お祭りの屋台でたくさんの鰯が炭火で焼かれることから、別名イワシ祭りと呼ばれるようになりました。
サント・アントニオ祭はリスボンの守護神である聖アントニオを讃えています。この時期は21時頃まで日が沈まず、夜遅くまで楽しむことができます。このお祭りにはちょうど夏至を喜び祝う意味もあるのです。
イワシ祭りの楽しみ方
6月12日の前夜祭には、18時頃からアルファマ(alfama)やバイロ・アルト(Bairro Alto)に出かけてみましょう。特にこの2つの地区では屋台も多くとても盛り上がります。昼間観光客でにぎわうアウグスタ通りは人通りが少なくなりますので、いわしの炭火焼やお祭りの雰囲気を思う存分楽しみたい!という方は、アルファマやバイロ・アルトに行ってみましょう。18時頃から屋台が準備を始めるので、この時間帯に行くと空席を見つけやすいです。
イワシの炭火焼を楽しもう
さて、お祭りに欠かせないイワシの炭火焼きですが、その場で焼いている鰯をぜひ注文してみましょう。モクモクとした煙やいい香りが食欲をそそります。
鰯はそのままでも、パンに挟んで売っている場合もあります。パンは特に野菜やソースは入れず、挟むのは鰯だけです。フォークやナイフを出してくれる場合もありますが、豪快に手で食べる人も結構います。特にいわしサンドは手で食べてもお行儀悪くないのでご安心を。
鰯には赤ワインやビールを合わせて。また、パプリカを焼いているお店があれば、ぜひ一緒に頼みましょう。炭火で焼いたパプリカは柔らかくなり甘みも増すので、サイドディッシュとして人気です。
縁結びの神様*丸い形の可愛いマンジェリコと集団結婚式
さて、サント・アントニオ祭のもう一つのシンボルとしてマンジェリコ(manjerico)があります。聖アントニオは縁結びの神様としても親しまれています。マンジェリコはバジルの一種で、ポルトガルでは男性が付き合っている女性に贈るものとされています。緑で可愛いバジルの鉢植えにはカーネーションも添えられることが多く、彩りも鮮やかです。屋台でもスーパーでも売られています。軽く触れると、バジルのいい香りがふんわりしてきますよ。
植物なのでお土産には買えませんが、このマンジェリコをモチーフにしたグッズなども販売されているので、記念に購入するのもお勧めです。
縁結びの神様のお祭り、ということもあり、12日は公募によりリスボン市から選ばれたカップルが集団で結婚式を挙げます。だいたい10組くらいの新郎新婦が、リスボン大聖堂(Sé)で大勢の市民に見守られながら結婚します。とてもロマンチックな時間です。
タイミングが合えば観光中に結婚式に出くわすこともあるでしょう。ただ、大聖堂の周りには、一目見ようと多くの人がいますので、近くでは見れないかもしれません。国営放送RTPでは、結婚式から披露宴まで生中継をしているので、ホテルで一休みをしている時などはテレビで楽しむのも良いかと思います。
深夜まで続く市民パレード
もう1つの目玉イベントとして、リスボンの各町内会チームが参加するパレード(Marchas Populares)があります。リスボンのリベルダーデ通りで行われ、おおよそ24のチームが優勝を目指し素晴らしい踊りを披露します。このパレードは12日の21時から始まり、深夜まで続きます。こちらもRTPで生中継されるので、多くのポルトガル人は夜遅くまでテレビを見て楽しみます。
とにかく人、人、人のビカのケーブルカー
昼間はレトロなケーブルカーとリスボンの下町らしい風景が人気のビカ (bica)地区。サント・アントニオ祭の夜は、早めにケーブルカーの運転が終了し、お祭りを楽しむ多くの人がこの通り集まります。美味しいイワシとワインやビールを片手に、わいわいと楽しんでいます。迷子にならないように気を付けながら、お祭りの雰囲気を味わいましょう。
まとめ
ポルトガルの6月は、気候も良くお祭りが多い月です。
ベストシーズンとも言われる時期なので、スケジュールの調整がつく場合は6月のサント・アントニオ祭に合わせて旅行してみてはいかがでしょうか。
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