ヨーロッパの中でもトップクラスの魚介類の消費量を誇るポルトガルは、缶詰のバリエーションも圧倒的。初めてその品ぞろえを見ると、あまりの種類の多さに驚いてしまいます。
そこで今回は、ポルトガルで缶詰を選ぶときに使いたい魚介類の種類や味付けの早見表、缶詰を買うのにおすすめのお店などをご紹介します。
びっくり!ポルトガルの缶詰事情
ツナ缶やサバ缶など、日本でもメジャーな食品でもある缶詰。普段の料理にはもちろん、ストック食品、また災害時用の非常食にもなるなど、何かと頼りになるアイテムですよね。そんな私たちにも身近な存在の缶詰ですが、ポルトガルも実は缶詰大国、ということをご存知でしたか?
ポルトガルの大きなスーパーに行ってみると、棚の上から下まで、ずらりと缶詰のオンパレード。魚介類が豊富なポルトガルならではのラインナップで、価格も1€前後からと手軽に買えるものが多いのが特徴です。
種類の豊富さもさることながら、ポルトガルの缶詰で目を引くのが、そのデザイン性。思わず飾りたくなるような、どこか懐かしい雰囲気で心が掴まれるパッケージのものが多いのもポイントです。
コンパクトでおしゃれなデザイン、手軽な価格、日持ちもすると3拍子揃えば、これはお土産にももってこいですよね。実際に、ポルトガルのお土産屋にもたくさんの缶詰が並び、さらには缶詰専門店なども今では観光中に訪れるべきお店として人気を集めています。ポルトガルらしいお土産なので、ばらまき用のセンスのよいアイテムをお探しの方にも一押しです。
知っておこう!ポルトガル缶詰の種類
ポルトガルの缶詰売り場に行って驚くのが、その種類の多さ。ポルトガルで一般的な魚介類はすべて缶詰にしてしまっているのでは!?とも思うようなバリエーションです。
パッケージを一目見て中身が想像できたら苦労はしませんが、中にはおしゃれなパッケージすぎて、ポルトガル語が読めないと何の缶詰かさっぱり想像がつかない、なんてことも。(私も初めて缶詰専門店に行ったときはほぼ勘で選びました。)
でもせっかくなら、ポルトガルならではの缶詰やお気に入りの魚介の缶詰を選びたいですよね。ここからは、ポルトガルの缶詰によく見られる缶詰の種類を、魚介類の名前・味付けに分けてポルトガル語⇔日本語の早見表にまとめます。ぜひ、ポルトガルで缶詰を選ぶときの参考にしてくださいね。
魚介類の名前
ツナ | ATUM |
バカリャウ | BACALHAU |
イワシ | SARDINHA |
サバ | CAVALA |
サケ | SALMÃO |
アジ | CARAPAU |
ムール貝 | MEXILHÃO |
タコ | POLVO |
イカ | LULA |
コウイカ | CHOCO |
ウナギ | ENGUIA |
タラコ | OVAS DE BACALHAU |
皮・骨なし | SEM PELE E SEM ESPINHAS |
缶詰のタイプ・味付け
水煮 | EM ÁGUA |
オリーブオイル漬け | EM AZEITE DE OLIVEIRA |
辛口オイル漬け | EM AZEITE PICANTE |
ニンニクオイル漬け | EM AZEITE E ALHO |
唐辛子 | PIRI-PIRI |
トマト | EM TOMATE |
パテ | PATÉ |
マリネ | EM MOLHO ESCABECHE |
タマネギとローリエ入りのオイル漬け | EM AZEITE COM CEBOLA E LOUREIRO |
レモンとバジル入りのオイル漬け | EM AZEITE COM LIMÃO E BASILICO |
ひよこ豆入り | COM GRÃO DE BICO |
ポルトガル缶詰のおもなブランド
RAMIREZ
1853年にアルガルヴェ地方の小さな工場で創業。以降5代に渡って続く、現存する世界最古の水産缶詰メーカーです。現在はポルトの隣町マトジーニョスに工場を設け、生産された缶詰の半数以上が国外向けに輸出されるなど、グローバルな展開を続けています。
LUÇAS
1896年にマトジーニョスで創業した歴史ある水産缶詰メーカーです。たくさんの魚が入ったカゴを頭の上に乗せた、漁師町の女性が描かれたレトロなイラストが目印。紙に丁寧に包まれた状態で売られているので、贈り物にもぴったり、インテリア映えもするブランドです。丸形のパテ入りの缶詰もかわいらしい見た目でおすすめの一品です。
MINERVA
ローマ神話の知恵の女神「ミネルヴァ」がパッケージに描かれた缶詰ブランドです。スーパーでも買えるブランドながら、高貴な雰囲気のパッケージは高級感も感じられますね。紙で包まれたタイプのものと包まれていないタイプのもの、2種類があります。
BOM PETISCO
どのスーパーで幅広く売られているのが「BOM PETISCO」というブランド。価格もリーズナブルで、ポルトガルらしさが感じられるパッケージは、お土産用にたくさんまとめ買いするのにももってこいです。
ALVA
こちらもスーパーで買える缶詰ブランド。落ち着いたデザインで高級感があり、どの缶詰もはずれがないのに価格はリーズナブル。おすすめはバカリャウの缶詰シリーズです。日本ではなかなかバカリャウを手に入れるのは難しいですが、缶詰なら気軽にバカリャウを使った料理を再現できるのが嬉しいですね。
ポルトガル缶詰を買うならここ!
ここからは、ポルトガルで缶詰を買える場所をピックアップします。
Loja das conservas
ポルトガルの缶詰文化をもっと知りたい!というあなたにおすすめなのが、リスボンにあるLoja das conservas(ロージャ・ダス・コンセルヴァス)です。ポルトガルの缶詰協会が直営しているこのお店では、全部でおよそ300種類以上の缶詰が売られている驚きの品ぞろえ。
ポルトガル国内の缶詰メーカーの紹介と併せてそれぞれの商品がきれいに陳列されているので、ちょっとした博物館を訪れた気分にもなれますよ。
店舗HP:Loja das Conservas
O Mundo Fantastico da Sardinha Portuguesa
通りからも存在感抜群、まるで遊園地のような煌びやかな店内の装飾に、吸い込まれるように店内に入ってしまう缶詰専門店が、O Mundo Fantastico da Sardinha Portuguesa(オ・ムンド・ファンタスティコ・ダ・サルディーニャ・ポルトゲーザ)です。
このお店で売られているのは、1916年~現在までの年号がプリントされたおしゃれな缶詰たち。表面には、それぞれの年に起こった歴史的な出来事や、その年に生まれた著名人の名前が記されています。自分の生まれ年や友達の生まれ年の缶詰を選んでお土産にしたくなる、心憎い演出ですね。
店舗はリスボンやポルトなど、ポルトガル国内に全部で6店舗展開中です。
店舗HP:O Mundo Fantástico da Sardinha Portuguesa
A vida portuguesa
ポルトガルアイテムを買うなら外せないお店が、このA vida portuguesa(ア・ヴィーダ・ポルトゲーザ)です。メイド・イン・ポルトガルの食器、衣類、文具、アクセサリー、食品などがたくさんそろっています。
こちらのお店に並ぶ缶詰は、飾っておくだけでも存在感のあるおしゃれなパッケージのものが多いのが特徴。デザイン重視で選びたい、という方におすすめですよ。リスボンに店舗があります。
店舗HP:A Vida Portuguesa
スーパー(Contenentes,Pingo Doceなど)
もちろん、ポルトガルの人々が日常使いをする何気ないスーパーだって缶詰の宝庫。そして1€ぐらいの比較的リーズナブルなものが多いので、ばらまき用に、とにかくたくさん缶詰を買いたい!という方にもぴったりです。
缶詰を使ったおすすめメニュー
最後に、ポルトガルの缶詰を使ったとっても簡単なポルトガル風メニューを3つご紹介します!
ツナサラダ
私達にもなじみのあるツナ缶を使ったツナサラダです。じゃがいもなどのゆで野菜、ゆで卵と混ぜ合わせて塩とオリーブオイルで和えるだけの、とっても簡単レシピ。
ポルトガルのツナ缶は身の詰まったブロック状なので、食べ応え抜群のツナサラダが作れますよ。
ひよこ豆とバカリャウのサラダ
ひよこ豆とバカリャウのオリーブオイル漬けの缶詰は、そのままでも十分おいしいおつまみ。でも、そこに少しプラスアルファすると、もっと本格的なポルトガルグルメになります。
おすすめはみじん切りにしたたまねぎとにんにく、ざく切りにしたパクチーまたはイタリアンパセリを混ぜたサラダです。味付けには缶詰のオリーブオイルも忘れずに有効活用しましょう。
イワシのオープンサンド
ポルトガルのイワシ缶は、一尾一尾がしっかりとした大きさなので食べ応え満点。薄くスライスしたトーストの上にタマネギやパプリカ、イタリアンパセリなどと一緒に盛り付けてオリーブオイルと塩で味付けするだけで、おしゃれなフィンガーフードの完成です。
まとめ
豊富な種類の魚介のおいしさがそのまま長く保存できて、開けるだけですぐにおつまみにもなる…そんな大活躍のポルトガルの缶詰。お気に入りのデザインの缶詰を持ち帰って、しばらくインテリアとして楽しんでからポルトガルの味を手軽に味わえる、まさに一石二鳥のアイテムです。ぜひ気になる缶詰をチェックしておいてくださいね。
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